◎〔NY石油〕WTI反落、77ドル台(7日午前)
2024/05/07 23:33
 【ニューヨーク時事】7日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中東情勢を巡る先行き不透明感が広がる中、反落している。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は午前9時50分現在、前日比0.52ドル安の1バレル=77.96ドル。
 パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放を巡る間接交渉で、イスラム組織ハマスは6日、最高指導者ハニヤ氏が仲介役のカタールとエジプトに休戦案を「受け入れる」と伝えたと発表した。停戦実現に一歩近づいたとの見方が台頭し、この日は売りが出やすい地合いとなっている。
 ただ、イスラエル側はハマスが同意したとする案が当初案と内容が異なっていると主張。同国軍は7日、ガザ最南部ラファ東部で限定的な地上戦を実施したと明らかにした。今回の地上戦が大規模なラファ地上侵攻につながるかは不透明だが、中東情勢悪化への懸念は根強い。また、ロイター通信調査(6日午後公表)によると、3日までの1週間の米原油在庫は前週比120万バレル減の取り崩しが見込まれている。需給の引き締まりが意識され、下値は限定的となっている。(了)

[時事通信社]